「USCPAは通信だけで合格できるのか」
「地方に住んでいて予備校の校舎に通えないが、不利にならないか」
「海外赴任中でも受講できるのか」
USCPA(米国公認会計士)の予備校選びで、費用の次に多い悩みがこの「受講形態」です。そして各校の公式サイトを見比べても、どこも「通信講座」「Web通信」「eラーニング」と似た言葉で書かれているため、違いが分かりません。
結論から言うと、USCPAは通信だけで合格できます。国内の主要校はいずれも録画講義を中心に設計されていて、通学を前提にしたカリキュラムを組んでいる予備校はもうありません。
ただし、ここからが本題です。同じ「通信」という言葉を使っていても、3校の中身はまったく別物です。ライブ講義に何度でも出られる校もあれば、録画一本槍の校もある。国内と海外で価格が別建てになっていて、海外からの受講だと約16万円高くなる校もある。受講できる期間が5年の校と3年の校がある。
この記事では、アビタス・CPA会計学院・TACの3校が提供している「通信」の実態を、各校の公式情報をもとに受講形態の軸だけで比較します。あわせて、受講形態がこの3校とは大きく異なる4校目としてプロアクティブ(グアム大学日本事務局)も取り上げます。料金の総額比較ではなく、「自分の生活に合う学び方はどれか」を決めるための記事です。
結論
USCPAは通信だけで合格できる。問題は「どの通信か」
3校とも録画講義が学習の中心である点は同じです。違いが出るのは「録画以外に何が付いてくるか」「どこまで期間が持つか」「海外から受けられるか」の3点です。
アビタス
録画+ライブを自由に併用
「通学コース」「eラーニングコース」というコース区分がそもそもありません。新宿本校・大阪校のライブ講義に、追加料金なしで何度でも出席できます。受講期間は5年。
CPA会計学院
録画+全国の自習環境
Web通信(収録動画)が主体。ライブ講義はありませんが、5校舎10ラウンジに加えて47都道府県の提携自習室が使えます。受講期間は3年。
TAC
国内と海外で別コース
Web通信とビデオブース(水道橋・八重洲)の2形態。国内コースと海外コースが別建てで、海外Web通信は国内より約16万円高くなります。
価格順に予備校を決めたい方へ
この記事は「学び方」で選ぶための記事です。定価・単位取得費用・給付金まで含めた総額で3校を並べたい方は、USCPA予備校おすすめ3校の徹底比較を先にお読みください。
※本記事の受講形態・受講料は2026年10月1日時点の各校公式サイトの表示に基づきます。料金・キャンペーン条件は変更される可能性があります。申し込み前に必ず公式サイト・無料説明会で最新情報をご確認ください。
USCPAは通信だけで合格できる|通学が前提の予備校はもうない
まず前提を揃えます。USCPAの主要予備校は、すでに全校が録画講義(オンデマンド)を学習の中心に据えています。「教室に通わないと講義が受けられない」という設計の講座は、国内の主要校には存在しません。
理由は受験者層にあります。USCPAの受験者は社会人が大半で、しかも監査法人・経理・コンサルなど繁忙期の波が大きい職種が多い。決まった曜日・決まった時間に教室へ行くことを前提にすると、そもそもカリキュラムが成立しません。
ですから「通信だと合格しにくいのでは」という心配は不要です。むしろ論点は次の段階にあります。3校が「通信」と呼んでいるものの中身が、まったく揃っていないという点です。
3校の「通信」は同じ言葉で中身が違う|受講形態の比較
この記事の核心です。各校の公式サイトを直接確認して整理すると、受講形態の設計思想は次のように分かれます。
受講形態マトリクス
アビタス・CPA会計学院・TACの「通信」の中身
価格ではなく、学び方の設計だけを並べた表です。
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| 比較項目 | アビタス | CPA会計学院 | TAC |
|---|---|---|---|
| コース区分 | 通学/eラーニングという区分がない。誰でも併用可 | Web通信(実質1形態) | Web通信/ビデオブースの2形態。さらに国内/海外で別コース |
| 録画(収録)講義 | あり(自宅PC等でeラーニング受講) | あり(Web講義・講義DLアプリ・音声DL・Webテキスト) | あり(Web通信。ビデオブースにもWebフォローが標準装備) |
| ライブ講義 | あり。新宿本校・大阪校で定期開講。追加料金なしで何度でも出席可 | 公式にライブ配信・生講義の案内なし | USCPA講座は録画ベース。ビデオブースは校舎で録画を視聴する形態 |
| 校舎・自習環境 | 新宿本校・大阪校 | 5校舎+10ラウンジ+47都道府県の提携自習室 | ビデオブースは水道橋校・八重洲校 |
| 受講期間 | 5年(追加費用なし。学生専用パックは3年) | 3年(受講料入金月から36ヶ月) | 受講有効期限3年 |
| 海外からの受講 | 受講形態にコース区分がないため、海外専用の価格設定なし | Web通信のため受講自体は可能。校舎・ラウンジは使えない | 海外Web通信コースが別建て。国内より約16万円高い |
| 教育訓練給付 | 対象(一般教育訓練給付・上限10万円) | 対象外 | 対象。ただし国内Web通信のみ |
出典:各校公式サイト(2026年10月1日時点)
アビタス|「通学コース」「eラーニングコース」という区分がない

アビタスの受講形態でもっとも特徴的なのは、そもそも「通学コース」と「eラーニングコース」というコース区分が存在しないことです。他校の資料と見比べると違和感があるほどですが、これは設計思想の違いです。
受講生は全員が同じパックを申し込み、収録型のeラーニングを自宅で進めながら、新宿本校・大阪校で定期開講されているライブ講義にも出席できます。このライブ講義への出席に追加料金はかからず、回数の制限もありません。「今週は仕事が落ち着いているから教室で受けよう」「FARの連結だけは生講義で聞いておこう」といった使い分けが、申し込み後にいつでもできる形になっています。
この構造は、受講形態を先に決められない人にとって大きな意味を持ちます。通学と通信が別価格の講座では、申し込み時点で「半年後の自分は教室に通えるか」を予測しなければなりません。アビタスはその予測自体を不要にしている形です。
受講期間は5年で、この5年間は延長料金という項目自体がありません(在学中の方向けの学生専用パックのみ3年)。パック料金の詳細はアビタスUSCPAの費用で個別に整理しています。
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アビタスUSCPAの費用はいくら?パック別料金・入学金・追加単位まで全部の金額を公開
2026/10/17
CPA会計学院|録画中心。強みは「講義」ではなく「自習環境」の広さ

CPA会計学院のUSCPA講座は、Web通信(収録動画)が主体です。Web講義に加えて、講義のダウンロードアプリ、音声ダウンロード、Webテキストが用意されていて、通勤中に音声だけを回す、電波の悪い場所では事前にダウンロードしておくといった使い方に寄せた構成になっています。ライブ配信や生講義の案内は公式には出ていません。
そのかわり、この校の受講形態上の最大の武器は自習環境です。5校舎・10ラウンジに加えて、47都道府県の提携有料自習室が使えます。公認会計士講座で全国に張った学習インフラを、そのままUSCPA受講生も使える形になっています。
これは地方在住者ほど見落としがちな論点です。通信で挫折する人の多くは「講義が理解できなかった」ではなく「家で机に向かえなかった」で止まります。講義を受ける場所ではなく、問題を解く場所が近所にあるかどうかのほうが効いてきます。
注意点として、受講期間は受講料入金日の属する月から36ヶ月(3年)です。この期間を過ぎたあとの無料延長期間中は、校舎・ラウンジの利用は含まれません。つまり自習環境という最大の強みには3年という期限が付いていることになります。
TAC|Web通信とビデオブース、そして国内/海外の別建て

TACのUSCPA講座(総合本科生・総合本科生Plus)は、受講形態を申し込み時に選ぶ方式です。選択肢はWeb通信とビデオブース(水道橋校・八重洲校)の2つで、ビデオブースにもWebフォローが標準装備されています。
そしてTAC固有の論点が、国内コースと海外コースが完全に別建てになっていることです。受講料は次のように分かれます。
受講形態別の受講料
TAC:同じ講座でも受講形態で価格が変わる
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| 受講形態 | 総合本科生Plus | 総合本科生(定価) |
|---|---|---|
| 国内Web通信 | 440,000円 | 430,000円 |
| ビデオブース(水道橋・八重洲) | 410,000円 | 400,000円 |
| 海外Web通信 | 600,000円 | 590,000円 |
海外在住だと約16万円上がる
同じ「総合本科生」でも、国内Web通信430,000円に対して海外Web通信は590,000円。差額は160,000円です。さらに教育訓練給付金の対象は国内Web通信のみなので、海外から受講する場合は給付も使えません。
出典:TAC公式サイト(2026年10月1日時点。秋得キャンペーンは2026年9月30日で終了)
教育訓練給付金の指定コースは国内Web通信に限られ、支給額も上限10万円には届きません(総合本科生Plusで最大88,000円)。修了要件は修了試験の正答率60%以上に加えて、Web通信の場合は答案提出率80%以上です。録画を再生しただけでは修了になりませんという点は、通信で受講するなら押さえておくべき条件です。
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TACのUSCPA講座の評判は?料金・特徴からアビタスとの比較まで徹底解説
2026/9/24
4校目の選択肢|プロアクティブの「通信」は受講形態がもう1段違う

USCPAの通信講座を調べていると、グアム大学日本事務局が運営するプロアクティブが選択肢に出てきます。この講座は受講形態の考え方が上の3校とさらに違い、受講料の設定が「通信の中でどの形式か」で分かれています。
- eラーニングコース:受講料319,000円(税込)+入学金11,000円(税込)=330,000円。オンラインで講義を視聴する形式
- 通信セットコース:受講料385,000円(税込)+入学金11,000円(税込)。USBメディアとテキストが手元に届き、オフラインで講義を視聴できる形式。通学授業への出席も可能(通学コースが優先案内)
この2コースの差は、そのまま「受講形態の差」です。USBメディアで手元に講義が残る通信セットコースは、通信環境が不安定な場所や、社内ネットワークで動画配信が制限される環境でも学習できます。海外の駐在先や移動中の学習を想定している人には現実的な選択肢です。受講サポート期間は5年で、これはアビタスと同じ長さです。教育訓練給付制度の対象でもあります(給付率20%)が、受講料が50万円を下回るため給付額は上限の10万円には届きません。
比較するときの注意
プロアクティブの受講料には単位取得費用が入っていない
プロアクティブの単位取得プログラムは「1科目から申し込み可」という従量制で、受講料とは別に費用が発生します。つまり330,000円という数字は、単位が不足している人にとっての総額ではありません。CPA会計学院の429,000円が51単位・17科目の単位取得費用を含んだ金額であることと比べると、同じ土俵に並べられないことが分かります。
受講料の安さだけを見て決めると、あとから単位取得費用が積み上がって順位が入れ替わります。総額での比較は必ず別途行ってください。
費用は「通信かどうか」ではほとんど決まらない
受講形態の話をしていると必ず出てくるのが「通信のほうが安いのでは」という期待です。結論として、USCPA講座の費用は「通信か通学か」ではほとんど決まりません。アビタスには通学とeラーニングの価格差そのものが存在しませんし、CPA会計学院は形態が実質1つです。形態で価格が動くのはTACだけで、しかもその差は「国内か海外か」という居住地の差です。
参考までに、2026年10月1日時点の受講料の並びを載せておきます。
- CPA会計学院:429,000円(51単位・17科目の単位取得費用込み)
- TAC:430,000円(総合本科生・国内Web通信の定価。秋得キャンペーンは2026年9月30日で終了)
- アビタス:724,900〜870,100円(ライト/ミドル/フルの定価・入学金込みの支払総額。10月の受講料割引適用後は674,900〜800,100円)
この3行だけを見るとアビタスが突出して高く見えます。ところが単位取得費用・教育訓練給付金・各校のキャッシュバックまで含めた「最終的に払う金額」では、順位が変わります。アビタスは受講料が高いぶん、割引を使わなければ給付金が上限10万円に到達する唯一の校で、さらに独自のキャッシュバックが最大35万円。CPA会計学院は給付金の対象外ですが、合格お祝い金が最大20万円(2026年9月申込分から増額)で実質229,000円というルートを持っています。TACは受講料が安いぶん給付額も88,000円までにとどまり、単位取得は従量制です。
つまり、この記事の受講形態の比較と、価格の比較は別々にやったほうが判断を誤りません。3校の定価・単位取得費用・給付金まで含めた総額シミュレーションはこちらにまとめています。
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録画型だけで足りる人、ライブ・通学の併用が効く人
受講形態を選ぶ判断は、結局のところ「自分は録画だけで走り切れるか」に集約されます。ここを性格や好みではなく、生活の条件で切り分けます。
録画型だけで十分な人の3条件
① 学習時間がまとまって取れず、細切れでしか進められない
平日は通勤時間と帰宅後の1時間、休日にまとめて数時間。この形で進めるなら、決まった時間に開講されるライブ講義はむしろ足かせになります。合格に必要な学習時間は一般に1,000〜1,500時間とされますが、この量を細切れで積むには倍速・途中停止・繰り返し再生を自分で制御できることが効いてきます。
② 会計または英語のどちらかに既にベースがある
簿記2級以上、経理実務の経験、あるいはTOEIC700点台以上で英文を読むこと自体に抵抗がない。このどちらかがある人は、録画講義で分からなかった部分を自力で調べて埋められます。逆にどちらもないと「何が分からないのかが分からない」区間が長くなり、質問すらできずに止まります。
③ 自分で締切を作って守れる
USCPAは受験日を自分で決める試験で、誰も期日を決めてくれません。「この単元を今月中に終える」を自分で設定して守れるかどうかが、録画型で走れるかの分水嶺です。
ライブ講義・通学の併用が効く人
逆に、次に当てはまる人は録画一本に絞らないほうが安全です。
- 会計も英語も初学者。最初の科目(FARまたはAUD)で用語そのものに詰まる可能性が高く、その場で聞ける環境の価値が大きい
- 過去に通信講座を途中でやめた経験がある。同じ形態を選ぶと同じ結果になりやすい
- 在宅勤務で家から出ない生活をしている。学習の場所と生活の場所が同じだと、切り替えが効かなくなる
- 同じ目標の人が周りにいない。USCPAは受験期間が1年以上に及ぶため、孤立は想像以上に効いてくる
ここで効いてくるのが受講形態の設計です。アビタスのように「録画で進めつつ、必要なときだけライブ講義に出る」を追加料金なしで選べる構造なら、申し込み時点でこの判断を確定させなくて済みます。逆に、通学と通信が別価格で用意されている講座では、走り出してから形態を変えるコストが発生します。
通信そのものが向いていない人もいる
正直に書いておきます。「自走できない」ことが分かっている人は、通信の受講形態を選ぶ前に、そもそも独学と予備校の中間で悩んでいないかを確認してください。USCPAは市販教材が乏しく、単位取得と出願手続きが制度的に複雑なため、独学の難易度が他資格より一段高い試験です。この点はUSCPAは独学で合格できるのかで詳しく整理しています。
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USCPAは独学で合格できる?「99%無理」と言われる3つの理由と現実
2026/9/24
地方在住・海外在住が本当に見るべきポイント
地方在住|見るべきは「校舎の有無」ではなく「自習環境と質問手段」
地方在住の方が予備校を比較するとき、真っ先に見るのが校舎の所在地です。しかしUSCPAに限っては、この見方はあまり役に立ちません。3校とも講義は録画で完結するため、校舎に行けないことによる学習内容上の不利はほぼゼロだからです。
実際に効くのは次の2点です。
- 近所に机に向かえる場所があるか。CPA会計学院が47都道府県の提携自習室を用意しているのは、この一点で地方在住者に効きます
- 質問の手段と回数制限。オンラインで質問できるか、回数に上限があるか、返答までのリードタイムはどれくらいか。ここは公式サイトの表記だけでは分からないので、無料説明会や資料請求時に必ず確認してください
逆に言えば、アビタスの新宿本校・大阪校のライブ講義は、地方在住者にとっては使えない機能です。出席できないライブ講義に価値を見出しても意味がないので、地方在住なら他の要素で判断してください。
海外在住|受講できるかではなく「いくら余計にかかるか」
海外在住・海外赴任中の方の論点はまったく別です。3校とも録画講義なので受講自体は可能ですが、TACだけは海外向けが別コースになっていて、国内Web通信より約16万円高くなります。しかも教育訓練給付金の対象は国内Web通信のみなので、給付も併用できません。
アビタスとCPA会計学院には海外専用の価格設定がないため、この差額は発生しません。ただしCPA会計学院の強みである校舎・ラウンジ・提携自習室は海外からは使えないので、実質的には録画講義とテキストだけを利用することになります。
もう一点、海外在住者にとって重要なのが単位取得の扱いです。アビタスのCSUEB単位認定試験は海外在住のまま受験でき、帰国は不要です。予約は希望日時で自由に取れ、開始1時間前まで可能です。単位取得のために一時帰国が必要かどうかは、海外から挑戦する場合のコストに直結します。
通信環境そのものに不安がある赴任先なら、USBメディアで講義が手元に届くプロアクティブの通信セットコースも候補に入ります。「動画配信サービスに安定してアクセスできるか」は、海外受講では意外に大きな変数です。
受講期間の差は、通信で学ぶ人ほど効いてくる
受講形態の比較でもっとも軽視されているのが、受講できる期間です。カタログでは小さく書かれている項目ですが、通信で自走する人にとっては、これが合否そのものを左右します。
数字で確認します。USCPA合格に必要な学習時間は一般に1,000〜1,500時間とされます。これを平日1時間・休日3時間のペース(週11時間、年間約570時間)で積むと、1,000時間で約1年9ヶ月、1,500時間なら約2年8ヶ月かかります。実際にはここに、繁忙期で手が止まる期間、単位取得のための学習、出願手続きの待ち時間、不合格科目の再受験が乗ります。
受講期間の比較
「3年」と「5年」は、通信学習では2年分の余白の差
アビタス
5年
この5年間は延長料金という項目自体が存在しません(学生専用パックは3年)。
CPA会計学院
3年
受講料入金月から36ヶ月。無料延長期間中は校舎・ラウンジの利用が含まれません。
TAC
3年
受講有効期限3年。ただし教育訓練給付制度上の受講期間は12ヶ月で、こちらは別物です。
この差が効くのはこういう人
転職や異動、育休、海外赴任、家族の事情。通信で1年以上走る以上、途中で数ヶ月まったく手が止まる期間は高い確率で発生します。3年の枠だと、そこから復帰したときに残り時間が心もとなくなります。「絶対に2年で終わらせる」と言い切れない人ほど、期間の長さが保険になります。
働きながらの学習時間をどう捻出するかについては、働きながらUSCPAの学習時間を確保する方法で具体的なスケジュールの組み方を扱っています。
通信講座を選ぶときの5つの比較ポイント
受講形態が絞れたら、次はその中身を見ます。通信で受講する前提に立ったとき、確認すべき項目は次の5つです。
1. 価格は「受講料」ではなく「総額」で見る
受講料だけを並べても意味がありません。単位取得費用が受講料に含まれるのか従量制なのか、給付金やキャッシュバックがいくら戻るのかで、最終的な負担額の順位は入れ替わります。この比較は本記事では扱わず、USCPA予備校おすすめ3校の徹底比較に集約しています。
2. 質問対応の方式・回数制限・返答スピード
通信で受講する場合、質問対応が唯一の対人接点になります。確認すべきは「質問できるか」ではなく、オンラインで完結するか/回数制限はあるか/何日で返ってくるかの3点です。回数制限がある講座では、質問を溜めてから聞く癖がついてしまい、結局そのまま放置されがちです。公式サイトの表記だけでは分からないことが多いので、無料説明会や資料請求で直接確認するのが確実です。
3. 講義の視聴環境(倍速・ダウンロード・オフライン再生)
細かい話に見えますが、通信では最も体感差が出る部分です。倍速再生の刻み、スマホアプリの有無、講義のダウンロード可否、音声だけの再生。CPA会計学院の講義DLアプリ・音声DLも、プロアクティブの通信セットコースのUSBメディアも、「通勤中や電波の悪い場所をどう学習時間に変えるか」という同じ問題への別解です。
4. 単位取得が受講料に含まれるか、従量制か
USCPAは出願する州ごとに定められた会計・ビジネスの単位を満たす必要があり、大学で会計を学んでいない人はここを予備校経由で埋めます。この単位取得の費用が受講料に含まれているかどうかで、総額が数十万円変わります。
- アビタス:パック料金に単位認定試験料が含まれます。不合格時の再受験も入会から2年間は何度でも無料。パックの単位数で足りない場合の追加単位は1科目12,100円
- CPA会計学院:429,000円に51単位・17科目の単位取得費用が含まれます
- TAC・プロアクティブ:単位取得は別途申し込みの従量制。必要な単位数によって総額が動きます
自分に何単位足りないかは、大学の成績証明書を見ないと分かりません。アビタスは成績証明書のコピーを送ると不足単位数を判定し出願州まで助言する無料の単位診断を、入会前でも利用できる形で用意しています。受講形態を決める前に、まず不足単位数を確定させるほうが順序として正しいケースは少なくありません。
5. 合格実績は「人数」ではなく「自分と同じ属性の合格者がいるか」で見る
合格者数の総数は、受講生の母数に比例するだけの数字です。通信で選ぶなら見るべきは働きながら・通信中心で・自分と近いバックグラウンドの人が合格しているかです。合格体験記で「勤務先の業種・学習開始時の英語力・1日の学習時間・合格までの月数」の4項目を確認し、自分と近い人が複数いれば、その受講形態は自分の生活でも回ります。
通信で挫折する典型パターンと、その回避策
通信講座で止まる人には共通のパターンがあります。受講形態を選ぶ段階で、自分がどのパターンに陥りやすいかを想定しておくと、対策を先に組み込めます。
- ①「講義を見ること」が目的化する:録画を再生して満足し、演習に入らないまま単元だけが進む。TACが修了要件に答案提出率80%を課しているのは、この状態を防ぐためです。回避策は、講義1本につき問題演習をセットで終えてから次に進むルールを最初に決めること
- ② 繁忙期の中断からそのまま復帰できない:2週間空くと内容を忘れ、戻るのが億劫になり、数ヶ月が過ぎる。回避策は、忙しい時期は「進める」をやめて「15分だけ既習範囲を回す」に切り替え、ゼロにしないこと
- ③ 質問しないまま分からない箇所を積み上げる:通信では誰も気づいてくれません。回避策は「30分考えて分からなければ質問する」という基準を決めること
- ④ 受験日を決めないまま学習だけを続ける:受験日は自分で決める試験なので、決めなければ永遠に受けずに済みます。回避策は、申し込みと同時に「最初の科目をいつ受けるか」を仮でも決めること
- ⑤ 単位取得を後回しにして出願が詰まる:単位が揃わなければ、学習が仕上がっていても受験できません。回避策は、講義と並行して単位取得を進めること
この5つはいずれも、受講形態の選び方でリスクを下げられます。①②④が不安ならライブ講義や校舎という「外部からのペースメーカー」を持てる形態を、③が不安なら質問対応の手厚い形態を、⑤が不安なら単位取得が受講料に組み込まれている形態を選ぶ。これが受講形態を軸にした選び方の実務的な結論です。
TACのUSCPA講座(国内Web通信・海外Web通信)を確認する
通信講座選びに失敗しないためのチェックリスト
申し込みボタンを押す前に、次の7項目を確認してください。公式サイトの表記だけでは分からない項目が混ざっているので、無料説明会や資料請求のときに聞くのが確実です。
申し込み前チェックリスト
受講形態まわりで必ず確認する7項目
| 確認項目 | なぜ効くか |
|---|---|
| ① 受講期間は何年か、延長は有償か | 中断からの復帰余力に直結する。3年と5年では前提が変わる |
| ② 途中で受講形態を変えられるか | 生活は変わる。変更に追加費用がかかるかを先に確認する |
| ③ 質問の回数制限と返答スピード | 通信では唯一の対人接点。制限があると質問しなくなる |
| ④ 単位取得費用が受講料に含まれるか | 従量制の場合、不足単位数によって総額が数十万円動く |
| ⑤ 教育訓練給付金の対象コースはどれか | TACは国内Web通信のみ対象。ビデオブースや海外Web通信を選ぶと使えない |
| ⑥ 給付金の修了要件は何か | 修了試験の正答率や答案提出率が条件。講義を見るだけでは修了にならない |
| ⑦ 海外転居・海外赴任時の扱い | TACは国内/海外でコースが別建て。赴任予定があるなら申し込み前に相談する |
無料説明会で聞くべき一言
「私の勤務状況と居住地だと、録画中心とライブ併用のどちらが現実的ですか。途中で働き方が変わった場合、受講形態を変更する費用はかかりますか」
通信で合格するための学習戦略|受講期間から逆算する
受講形態が決まったら、次はその形態で走り切るための設計です。通信学習の戦略は、一般論ではなく自分が選んだ講座の受講期間から逆算して組むのが正解です。
① 受講期間の7割で終わる計画を立てる
受講期間3年の講座なら約2年、5年の講座なら約3年半を目標期間に置きます。残りの3割は、繁忙期・体調・家庭の事情・再受験のための緩衝材です。期限ギリギリの計画は、必ず中断で崩れます。先ほどの試算どおり1,000〜1,500時間を積むには1年9ヶ月〜2年8ヶ月かかるため、3年の受講期間だと緩衝材はほとんど残りません。
② 単位取得と講義学習を並走させる
USCPAでつまずく人の多くは、学習ではなく出願で止まります。講義を1科目終えるごとに、対応する単位を1つ取っていくくらいの並走が理想です。アビタスのCSUEB単位認定試験は年3学期制(8〜11月期/12〜4月期/5〜7月期)で1学期あたり8科目まで受験でき、1科目の学習目安は2〜3週間。全19科目でも約9〜12ヶ月で到達できる計算です。
③ 受験順を決めてから講義に入る
Core3科目(FAR・AUD・REG)+選択科目1科目という構成なので、どの順番で受けるかを最初に決めます。選択科目(BAR・ISC・TCP)は自分のバックグラウンドで有利不利がはっきり分かれるため、講義に入る前に決めておくと無駄が出ません。判断材料はBAR・ISC・TCPの選び方に整理しています。
④ 週次で「消化」ではなく「定着」を測る
通信では進捗の指標を自分で決める必要があります。「講義を何本見たか」を指標にすると、講義視聴が目的化するパターンに直行します。指標は「先週の範囲の問題を今週解いて何割正解したか」に置いてください。これなら講義を見ただけでは数字が動きません。
⑤ 中断する前提でリカバリー手順を決めておく
1年以上走る以上、中断は起きます。「中断が2週間を超えたら、新しい単元に進まず直前3単元の問題演習から再開する」といったルールを、元気なうちに決めておいてください。中断そのものより、中断からの復帰に失敗することが挫折の正体です。
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USCPAの選択科目はどれ?BAR・ISC・TCPの難易度・合格率・選び方【2026年】
2026/10/17
USCPAを通信で学ぶなら今が動きやすい理由
① 教育訓練給付制度と各校のキャッシュバックが重なっている
一般教育訓練給付制度(給付率20%・上限10万円)の対象になっているのは、アビタス・TAC・プロアクティブです。CPA会計学院は対象外ですが、そのかわり合格お祝い金が2026年9月申込分から最大200,000円へ増額されています。
アビタスは受講料が50万円を超えるため割引なしなら3パックすべてで給付金が上限10万円に到達する唯一の校(受講料割引を使うと公式の給付予定額は9万円前後)で、さらに独自のWキャッシュバック(給付金+合格お祝い金5万円+キャリア支援金20万円=最大35万円還元)と、10月31日(土)までの受講料割引(10月は合格お祝い金も20万円に増額)が重なっています。各校の実支給額はUSCPA講座の教育訓練給付金で個別に計算しています。
② 会計と英語を両方持つ人材の希少性が高い
海外子会社を持つ日本企業の連結決算、IFRS対応、クロスボーダーM&Aの実務。いずれも「会計が分かって英語で議論できる人」を必要としますが、この2つを両方持つ人材は依然として不足しています。USCPAはその希少性を証明する資格として、監査法人・FAS・事業会社の経理財務のいずれからも評価されます。
③ 新試験制度が定着し、論点は「選択科目の対応差」に移った
2024年からのCore+Discipline体制はすでに定着し、各校のカリキュラムも対応を終えています。制度移行の混乱を心配する段階は終わりました。いま予備校選びで見るべきは「新制度に対応しているか」ではなく、選択科目(BAR・ISC・TCP)のうちどれをカバーしているか、その教材の厚みはどうかです。選択科目の対応状況は校によって差があるため、自分が受けたい科目を扱っているかを申し込み前に確認してください。
よくある質問
USCPAは通信だけで合格できますか?
できます。国内の主要予備校はいずれも録画講義を学習の中心に据えており、通学を前提としたカリキュラムを組んでいる校はありません。合否を分けるのは通信か通学かではなく、受講期間内に学習と単位取得と出願を並走させられるかどうかです。
地方在住だと通学組より不利になりませんか?
講義の内容面では不利になりません。3校とも録画講義で完結するためです。差が出るのは自習環境と質問手段です。CPA会計学院は47都道府県の提携有料自習室が使えるため、家で集中できないタイプの人にとっては地方在住でも環境を確保できます。
海外在住でも受講できますか?追加費用はかかりますか?
3校とも録画講義のため受講自体は可能です。ただしTACは国内コースと海外コースが別建てで、海外Web通信は国内Web通信より約16万円高くなります(総合本科生で430,000円と590,000円)。さらにTACの教育訓練給付金の対象は国内Web通信のみのため、海外受講では給付も使えません。アビタスとCPA会計学院には海外専用の価格設定がないため、この差額は発生しません。
録画講義とライブ講義はどちらがいいですか?
学習効率だけを見れば、倍速再生・途中停止・繰り返し視聴ができる録画が有利です。ライブ講義の価値は内容ではなくペースメーカーとしての機能にあります。会計も英語も初学者、過去に通信を途中でやめた経験がある、在宅勤務で生活の場と学習の場が同じ、といった条件に当てはまるなら併用を検討してください。アビタスは新宿本校・大阪校のライブ講義に追加料金なしで何度でも出席できるため、この判断を申し込み後に持ち越せます。
途中で仕事が忙しくなって中断した場合、受講期間は足りますか?
受講期間はアビタスが5年、CPA会計学院が3年(受講料入金月から36ヶ月)、TACが受講有効期限3年です。平日1時間・休日3時間のペースで1,000〜1,500時間を積むと1年9ヶ月〜2年8ヶ月かかるため、3年の枠だと中断の余裕はほとんどありません。転職・異動・育休・海外赴任の可能性がある方は、期間の長さがそのまま保険になります。
オフラインで講義を見られる講座はありますか?
CPA会計学院は講義のダウンロードアプリと音声ダウンロードを用意しています。プロアクティブの通信セットコース(385,000円+入学金11,000円)はUSBメディアとテキストが手元に届くため、通信環境に依存せず視聴できます。通信環境が不安定な赴任先や、動画配信サービスへのアクセスが制限される環境で学習する場合の選択肢になります。
単位取得も通信で完結できますか?帰国は必要ですか?
アビタスのCSUEB単位認定試験は海外在住のまま受験でき、帰国は不要です。受験の予約は希望日時で自由に取れ、開始1時間前まで可能です。なお単位取得の費用は校によって扱いが違い、アビタスはパック料金に、CPA会計学院は429,000円に含まれます。TACとプロアクティブは1科目単位で別途申し込む従量制です。
まとめ|学び方は本記事で、最終的な1校は総額比較で決める
USCPAは通信だけで合格できます。ただし「通信」という言葉の中身は、3校でまったく違います。最後に要点を整理します。
- アビタス:コース区分がなく、録画とライブ講義(新宿本校・大阪校、追加料金なしで何度でも)を併用できる。受講期間5年。単位認定試験料はパック料金に含まれ、海外在住のまま受験可能
- CPA会計学院:Web通信(収録)主体。5校舎10ラウンジ+47都道府県の提携自習室という自習環境が最大の強み。受講期間3年
- TAC:Web通信とビデオブースの2形態。国内と海外でコースが別建てで、海外Web通信は約16万円高い。給付の対象は国内Web通信のみ
- プロアクティブ:eラーニングと、USBでオフライン視聴できる通信セットの2本立て。サポート期間5年。単位取得は従量制のため、受講料だけで総額を判断できない
受講形態で絞り込むときの基準はシンプルです。自分で締切を作って守れるなら録画型で十分、そこに不安があるならライブ講義や自習環境という外部のペースメーカーを持てる形態を選ぶ。そして中断の可能性がある人ほど、受講期間の長さが効いてきます。
そのうえで、最終的に1校を決める段階では必ず総額で比べてください。受講料・単位取得費用・給付金・キャッシュバックをすべて含めると、受講料だけで見た順位は入れ替わります。3校の総額シミュレーションはUSCPA予備校おすすめ3校の徹底比較にまとめています。学び方はこの記事で、支払う金額はそちらで。この2段階で決めるのが、遠回りに見えていちばん早い進め方です。
最後に確認
受講形態は「今の生活」ではなく「3年後も続けられるか」で選ぶ
申し込み時点の忙しさは、1年後には変わっています。だからこそ「受講形態を後から変えられるか」「受講期間にどれだけ余白があるか」が実務的な判断軸になります。自分の不足単位数と合わせて、無料説明会で個別に確認するのが最短です。
無料説明会で聞くべき一言
「私の成績証明書だと不足単位は何単位ですか。その単位取得も含めて、録画中心で進めた場合に受講期間内で終わりますか」
※本記事の受講形態・受講料は2026年10月1日時点の各校公式サイトの表示に基づきます。料金・キャンペーン条件は変更される可能性があります。申し込み前に必ず公式サイト・無料説明会で最新情報をご確認ください。
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